1. 背景
2025年までに平均年齢70歳を超える中小企業経営者は245万人に達し、このうち約半数の127万人が後継者が未定であると指摘されており、事業承継は喫緊の課題となっています(中小企業庁 中小 M&A ガイドライン)。
このような事業承継の必要性を背景に、M&Aによる親族外承継が増加してきています。
また、中堅・中小企業がM&Aによって積極的に事業拡大や多角化を行うケースも増加しています。
一方、事業承継やM&Aは、企業活動に関する様々な知見が必要なため経営者にとって難易度が高く、日々の多忙な業務に追い回されて後回しになりがちです。
しかし、承継やM&Aに適したタイミングを逃すと、経営者の健康上の問題や企業業績の低下などのリスクが顕在化するため、適切なタイミングで事業承継やM&Aを実施することが必要です。
事業承継・M&Aのメリット
- 先代・売り手
- 事業を新しい経営者・オーナーのもと継続することができ、お客様・従業員を引き継ぐことができる。
- 事業から引退することができ、老後の時間を確保することができる。
- 廃業に伴うコストを抑えることができ、事業売却の報酬を得ることができる。
- 後継者・買い手
- 0からの事業の立ち上げと比較し、早期に経営資源やノウハウを獲得することができる。
- 既存の事業と組み合わせることで事業規模の拡大や多角化など、シナジーを獲得することができる。
2. 事業承継・M&Aの失敗要因・成功要因
事業承継やM&Aは、経営トップの交代・組織の大規模な改変・複雑な法規制対応を含むため、企業活動の様々な観点で対応する必要があり、難易度が非常に高いです。
また、同じ例が2つとないため、企業ごとの状況に応じて個別に対応する必要があります。
- 事業承継の失敗要因・成功要因
失敗要因 | 成功要因 | |
---|---|---|
経営戦略 | ・事業承継前後で先代と後継者との間でのすり合わせが不十分だったため、承継前後の事業方針に大きなギャップがあり、企業内が混乱した。 | ・事業承継前後で先代と後継者との間で経営戦略の方向性についてすり合わせがあり、承継前後の事業方針に大きなギャップがなく円滑に承継できた。 |
カルチャー | ・後継者と先代の経営方針が大きく異なるため従業員の反発と退職を招いてしまった。 | ・後継者が今後の経営方針を従業員に納得感を持たせて明確に示したため、従業員も新しいやり方についていく意欲が出た |
業務プロセス | ・旧態依然としたアナログ業務が原因で後継者が経営状況を理解することができず、事業承継の障害となっている。 | ・アナログ業務をデジタル化することで経営状況が見える化され、後継者が事業承継するための体制が整った。 |
IT | ・古いレガシーなシステムを後継者が放置してしまい、業務の非効率さの原因となっている。 | ・後継者が古いレガシーなシステムから新しいシステムへ入れ替えることで業務を効率化できた。 |
ヒト・モノ・カネ | ・事業承継後後に、従業員の未払残業代・退職金などの多額の簿外債務が発覚し、資金繰りに窮してしまった。 | ・事前に財務デューデリジェンスを入れて簿外債務を把握し、株式の売買価格に反映することで資金繰りに窮することを回避できた。 |
法規制 | ・単に株式を譲渡するだけで事業承継が終了すると思い自力で取り組んだが、法的な手続きが不十分なためトラブルが発生したり、多額な納税のため資金繰りが悪化してしまった。 | ・法律・税務・人事労務など各種法規制の専門家の参画による、スキームの検討、法手続きの実施、計画的な納税により目立ったトラブルがなく事業承継を終えることができた。 |
- M&Aの失敗要因・成功要因
失敗要因 | 成功要因 | |
---|---|---|
経営戦略 | ・M&Aを行う理由が明確になっていなかっため、M&Aによってシナジー効果を発揮することができなかった。 | ・M&Aを行う理由が明確になっていたため、M&Aによってシナジー効果を発揮することができた。 |
カルチャー | ・統合した企業同士で縄張り争いが生じ、企業の風通しが悪くなった。 | ・いずれか一方の企業が統合後の事業を主導することになったため、企業の一体感が増した。 |
業務プロセス | ・統合前の業務のまま統合後の業務が行われており、1つの会社に複数の業務の進め方が並存してしまった。 | ・統合後に業務の方法を統合し、生産性が向上した。 |
IT | ・統合後も統合前のシステムを並存させたため、システム構成が複雑になり障害が頻発している。 | ・統合後にシステムを統合し、業務を効率化できた。 |
ヒト・モノ・カネ | ・統合後に、従業員の未払残業代・退職金などの多額の簿外債務が発覚し、資金繰りに窮してしまった。 | ・事前に財務デューデリジェンスを入れて簿外債務を把握し、株式の売買価格に反映することで資金繰りに窮することを回避できた。 |
法規制 | ・単に株式を譲渡するだけでM&Aが終了すると思い自力で取り組んだが、法的な手続きが不十分なためトラブルが発生したり、多額な納税のため資金繰りが悪化してしまった。 | ・法律・税務・人事労務など各種法規制の専門家の参画による、スキームの検討、法手続きの実施、計画的な納税により目立ったトラブルがなくM&Aを終えることができた。 |
3. InnOpeの提供サービス
InnOpeでは事業承継・M&Aを成功に収めるために、企業の様々な観点でサポートします。
事業承継アドバイザリー
- 事業承継計画の策定
- 経営状況の見える化
- 事業承継における課題の抽出
- 事業承継実行支援
- 経営改善の実行支援
- 必要な手続きの支援(人事労務や法務など、InnOpeでカバーできない専門領域は、各士業と連携して取り組ませていただきます)
- 経営の伴走支援
- 弁護士・税理士など各士業との連携
- 株式の承継対策・ストラクチャーの提案、InnOpeでカバーできない専門領域の各士業との連携
M&Aアドバイザリー
- M&A実行支援(フィナンシャルアドバイザリー・仲介)
- 売買候補先への打診
- 取引条件の調整
- 買収監査(デューデリジェンス)担当専門家との調整
- その他M&A実行プロセス全般のサポート
- PMI(M&A後の統合作業)
- カルチャー・業務プロセス・ITなどを統合するための統合方針の策定
- 統合作業実行支援
- 各種士業との連携
- ストラクチャーの提案、InnOpeでカバーできない専門領域の各士業との連携
- デューデリジェンス(買収監査)
※当社はBATONZ(バトンズ)の「M&A支援専門家」に登録しています。これにより、売り手・買い手含め多くの企業様とスピーディーなマッチングが実現でき、最適なM&Aをご提案することが可能となります。
4. ご料金
事業承継やM&Aに関するアドバイスは、業種・企業規模・経営状況によって取り組む内容が大きく異なるため、個別にお見積もりさせていただきます。
まずは遠慮なくお問い合わせいただき、お客様の状況をヒアリングした上でお見積もりさせていただきます。
もちろん、お見積もりにご料金はかかりません。
ご参考までにお見積もり例を挙げると、概ね以下の金額(税込)となります。
- 事業承継トータルサポート
1ヶ月 220,000円~
※計画策定・課題抽出・実行支援・アフターフォローなど、事業承継の一連のサイクルをサポートします。企業規模・InnOpeが担当する範囲に応じて金額は変動いたします。
- M&A FA・仲介業務
・着手金:330,000円
・成果報酬:取引金額の1%~5%。なお、最低報酬として1,650,000円頂戴します。
※詳細はお打ち合わせ時にご説明いたします。
- スポット相談
1時間 22,000円
※事業承継やM&Aに関するご質問へのご回答や課題に対するアドバイスを単発でご提供します。
5. 認定資格
- BATONZ(バトンズ) M&A支援専門家(紹介ページはこちら)
- relay アドバイザー・専門家(紹介ページはこちら)
6. お問い合わせ
ご質問・ご相談・お見積もり依頼はこちらからお願いいたします。
後日代表よりご連絡させていただきます。